●プレゼンって意味があるの?
話せば長くなりますので、要約していえば、制作物は、会社・団体としてのコンセプトがしっかりしていれば、たとえばどこのデザイン会社にまかせても、それなりのモノは上がってくると思われます。でもコンペでは、ほとんどがそのコンセプトや好みを模索しプレゼンをしようとするため、制作会社は、ああでもない、こうでもないと空論に過ぎないコンセプトを立て、「当て物」のように参加しています。たまたま「先方の好みに合った」「社長・役員が気に入った」で決まってしまうのが常のようです。プレゼン云々かんぬんより、会社やその担当者と制作スタッフのコンセンサスに時間を費やすほうが大切じゃないかと思っています。もう一歩踏み込んでいえば、「いいモノ」をつくろうとすれば、プレゼンで無駄な時間を費やしてモノを創らせるのではなく、制作スタッフやその考え方を見ることや、意思疎通に時間をかけるほうが正しい気がしています。

●これでいいの?
いいモノをつくるのに大切なことは、誰にどう見せるかを理解して創るということだと思います。一番困るのは、「社長がこうしろと言っています」「学長がこの写真を使ってほしいと……」「上司が赤系統の色にしてくれといっています」と個人の好みが強く出ることです。これが見る人にインパクトを与え、集客やイメージ高揚につながるものでしたら大いに歓迎したいと思いますが、お客さんの立場に立ってみれば、「なんだ、これは」ということが多い気がします。デザイナーやコピーライターが正しいというのではなく、関わる人のモノに対する理解とお互いのコンセンサスが必要だと思うのです。制作コンセプトが「社内の役員の好みに合い、社内担当者が褒めてもらえるモノをつくる」というものでしたら、OKです。そんなコンセプトもなくはないと思います。でもこの不況下で、そんな会社はないでしょう。ですから時間の許す限り、制作にたずさわる人すべての理解とコンセンサスをうることが大切だと思っています。その上で好みが出るのも、好き嫌いが出るのも結構かと思います。

●こんなのは嫌だなぁ
特に近ごろ、「ほんとうに予算がないから」といわれて代理店から安くで請け負う仕事が増えてきました。このご時世だから、もっともだとこちらも気を利かせてさらに安く請求をさせていただくこともあります。でも、何かの折にクライアントさんから費用の話がでて、ギョッと思う事があります。結構いい値段で請け負っている代理店があったりするのです。
本当に費用がないのなら、タダとはいいませんが、日当程度でもなんら構わないのですが、「クライアントさんからはいただいている、でも下請けにはガンガン無理をいう」こんな姿勢の見えるところとは、あまりやりたくありません。
お金は問題じゃありません。でもお金も問題です。それは担当者の人柄によるものだと思います。「クライアントさんからはそこそこもらっているが、会社に残さないといけないので、今回は安くしてくれ」と言われれば、それはそれでOKです。でも、へんな感じに騙されるのはイヤだなぁ。

●やっぱり人柄か
制作を進めるにおいて一番大切にしていることは、関わる人の人柄です。思うようにできないとすぐにスネてしまう人、自分だけがやっていると思う人、議論をしていいモノをあげようとしているのに自分が責められているように感じてしまう人、いいわけやグチばかり言う人、こんな人が関わっていると絶対にいいモノは出来上がらない。ま・ち・が・い・ない。

●信頼関係
大企業と個人であっても、企業と企業、個人と個人であっても、そこにパ−トナ−関係がなりたたないとどんなに優れた者同士でも、いい仕事はできません。お互いが刺激し、切磋琢磨し、伸びていける環境を作って始めていい方向に流れていくのです。そのためには、相手を批判するのではなく、議論としていいたい事を言い合いましょう。「こうすればもっといいモノになるんじゃないか」「この方面の知識をつけてほしい」「これを参考にレベルを上げていこう」なんて。理想論すぎるのかなぁ。

●つねに勉強
クライアントさんはその業界のプロ、こちらは制作サイドのプロ、お互いの知識を合わせて知恵へと発展させれば、必ず、ターゲットに受け入れられる質の高いPR・IR活動ができるはず。お互いがつねに勉強だと思っています。

●費用について
よくA4版12ページのプランニングとコピーでいくらかかります?と聞かれます。非常にこたえづらいのです。企画内容や資料の出方、分野や要求されるレベル等によってもいわゆるピンキリがあります。プランニングの段階で、取材を入れる方が面白くなりそうなものや、トコトン凝った写真やコピーを入れたいもの、また、コピーびっしりのものなど、企画前に「いくら」とはいいにくいものがあります。反対にいくらぐらいの予算でお考えでしょうか、と聞き返す方が早い場合もあります。正直いえば、担当者の方の制作物に対する「思い入れ」の度合いで、赤字をださない限りは、いくらでも構わないといえば構わないのです。でも予算はあるのに「しめしめタダ同然でやらしてやったゾ」なんて考える人とは、性が合いません。自ずと引いてしまいますので、あしからず。

●必要か必要でないか
クライアントの担当者の方が下書きだといってコピーをくださることがあります。でも、時おり、こちらがコピーライターとして書くよりも現場の臨場感がつたわり、たぶん読者にもわかりやすいだろうなぁという文章があったりするのです。こんな時には、少々手を加えた程度で使わせていただきます。それが「気にくわない」代理店もクライアントさんもいるようですが、はたしてどうなんでしょう。書き直す必要があればいくらでも、どのようにでも書き直します。でも、コピーライターよりも旨ければ、それはそれでいいんじゃないでしょうか。どう思います?

●おことわりする分野
プランナ−やコピーライターは、ひろく一般の方々に情報を伝える役割をもつ人種です。だから、一般の方々を相手にする限り、どんな分野でも対応できるというのが、我々の特徴です。でも、非常に難しいことがあります。それは、業界のことを業界の人間につたえる情報誌や、業界等のマニア・趣味人向けのものです。これにはよほどの勉強が必要になります。ついていけないと判断した分野については、ご迷惑をおかけする前にお断りしています。